2013年2月6日水曜日

糖質OFFな生活を続けても安全か

結論としては「よくわかりません」ってことです。個人的にはスマートになって血糖値が下がるなら、多少、寿命が短くなっても良いかも。


1月末に気になるニュースを見つけました。「糖質制限ダイエット、長期は危険? 死亡率高まる恐れ」と言う見出しのニュースです。記事によると、糖質OFF生活=糖質制限を続けることによる長期的な影響について、これまでに発表された論文を分析した結果、5年以上の糖質制限は死亡率が高くなる「かもしれない」と言う結論になったとしています。

糖質OFFな生活推しの私としては、非常に気になるニュースであったので、ニュースの元になった論文も読んでみました。

原文を引用すると結論部分にはこのように書かれていました。

Low-carbohydrate diets were associated with a significantly higher risk of all-cause mortality and they were not significantly associated with a risk of CVD mortality and incidence. However, this analysis is based on limited observational studies and large-scale trials on the complex interactions between low-carbohydrate diets and long-term outcomes are needed.

Google翻訳をちょい修正

糖質制限ダイエットは、全死因死亡率のリスクと有意に高い相関を示した。一方、糖質制限は心血管疾患による死亡率・罹患率のリスクとは相関性が無かった。この分析は、限られた観察研究に基づいており、糖質制限ダイエットと長期な健康への影響に対する複雑な相互作用については、大規模研究が必要である。


つまり、糖質制限により全ての死因ベースでの死亡率は有意に上昇(死亡率が1.31倍)するするが、心血管疾患による死亡率などとは相関性が無いと考えられた。でも、そもそも観察結果が限定(対象となっている論文数は9件)されているので、糖質制限の影響を分析するには、大規模な研究が必要であるとしており、結論としては「何となく怪しいけど、確かなことはよくわかりません」となっています。

また、このニュースに対しては、糖質制限を推奨している先生方が反論しており、こちらの記事で中途半端な糖質制限で脂肪が多くなったためだと説明しています。


糖質OFFな生活を実践している私としては、死亡率が有意に高くなると言う結論は残念に思います。ただ、糖質OFFな生活を10年続けると寿命が0.27年短くなる程度らしいので、仮にこの分析結果が正しいとして、50年間の糖質OFFな生活でも寿命は1.35年しか短くならないので、あまり気にならないと思いました。

寿命は確かに重要ですが、長い人生では健康でいられる時間の長さも重要だと思います。ずーっと病気を患っているのは大変だと思いますので。そう考えると健康診断で測定する各種の数値が正常値になり、体型もスマートになる糖質OFFな生活は、「健康でいられる時間」を長くする面では良いのではと思います。

もちろん、出来るだけ長生きしたいと言う方は、糖質OFFな生活に寿命を短くするリスクがあることから、魅力的なダイエット方法ではありますが、他のやり方を考えた方が良いと思います。


糖質制限については、長期的な影響について、はっきりしたことがわからない中、自ら実践している先生方や今回のような分析をした先生方により、徐々に長期のデータが集まっていくと思います。それらの分析結果については、引き続きウオッチし、まとめていきたいと思います。